GEKIJOU2が今年も開催!

GEKIJOU2が今年も開催!

2024年11月3日(日)、障がいの有無や年齢を問わず、誰もが楽しめる水泳大会「GEKIJOU2」が大阪で開催された。

主催者は、ギランバレー症候群を患い、中途障がいのパラ水泳選手として活躍している久保大樹だ。「共生社会」を当たり前にするため、立場を超えて楽しめる大会を企画した。

当日は200名以上の参加者が東大阪に集まり、午前と午後に分かれてイベントが行われた。ランダムに組まれたチームが協力して競い合い、「楽しさは障がいを超える」ことを証明する1日となった。

電光掲示板が確認できないハプニング

午前の部では、まず100mの水泳競技が行われた。当日は会場の電光掲示板が作動せず、タイムの確認ができないというハプニングが発生したが、参加者はそれぞれ自分のペースで競技を楽しんでいた。観客席からも同じチームの選手へ大きな声援が飛び交い、会場は温かい空気に包まれた。

その後行われたチーム別対抗リレーでは、障がいの有無に関係なく全員が協力しあって400mを泳ぎきった。泳ぐ人・サポートする人・応援する人が一体となり、それぞれが自分の役割を全うしながらゴールを目指す様子には、自然と会場全体が温かい雰囲気に包まれていた。

チームメイトの応援をする赤チームの参加者たち

「期待」ではなく「応援」を

お昼休みには、「ごきげんを産む、声かけの大切さ」をテーマに、スポーツドクターの辻秀一先生による講話が行われた。

辻氏からは、「期待」ではなく「応援」を、「同意」ではなく「理解」を大切に子どもたちに寄り添うことが重要だと伝えられた。参加者たちは「ごきげんでいること」の意義を学ぶ貴重な時間を過ごした。

講話をする辻氏と開催者の久保氏

GEKIJOUならではの新しい試みが

午後は「キッズチャレンジレース」からスタート。試合に出場する子どもたちがパラリンピアンをエスコートするという新しい試みも行われ、2歳の子どもが初レースに挑戦する場面も見られた。ルールに縛られないレースに挑む子どもたちの笑顔は、観客の心を和ませた。

初レースに挑む2歳の選手とお母さん

50m種目では、スポンサー企業が命名権を取得した「冠レース」を実施。この取り組みは水泳界でも初の試みで、50組を超えるエントリーが集まり大きな盛り上がりを見せた。

また、水中での棒引きや、ボードの浮き輪を使って全速力で走った後に泳ぎ出すユニークなレースも開催され、バラエティ番組のような笑い声がプール全体に響き渡った。

棒引きに勝利、景品をゲットした参加者たち

棒引きに勝利、景品をゲットした参加者たち

勝敗を超えたスポーツマンシップ

大会の最終種目には、各チームの代表選手が集まり、選抜リレーが行われた。スタートの合図とともに一斉に飛び込み、観客席からも大きな声援が響く。観客も応援に熱を帯び、会場全体が一体となって盛り上がった。リレーの終了後、選手たちは笑顔でハイタッチを交わし、勝敗を超えたスポーツマンシップを示す瞬間となった。

閉会式では、各カテゴリーの優秀チームが表彰され、会場は盛大な拍手に包まれた。久保氏は「すべての関係者への感謝」を述べ、「結果にとらわれず水泳を楽しむ姿が見られ、たくさんの笑顔に溢れた時間になった」とイベントの成功を祝った。参加者たちは「また来年も参加したい」と声を揃え、次回への期待を胸に笑顔で会場を後にした。

主催者の久保氏と開催をサポートした柴谷氏

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